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筑後地方には各地に個性的で伝統的なお菓子がある。黒棒、おこし、かりんとう、飴といったポピュラーな日本的なお菓子の数々。その多くに使用されているのは黒砂糖。その素朴な甘みが人に“口福(こうふく)”を与えてくれる。
昔、筑後地方では、サトウキビ栽培が盛んに行われていた。サトウキビから出来るのが“黒砂糖”。そもそも“黒棒”も明治時代に、黒砂糖を使って、農家のお母さん方が子供のおやつとして作られたのが始まりとされる。明治頃のこの地方での名称は「うまんなら」と、方言で呼ばれていた。しかし、明治40年頃、陸軍の大演習が行われ、明治天皇が行幸された時、天皇に献上した所、お菓子の名前を聞かれ、方言のままで答えるのは失礼と思った献上者が、とっさにその姿、形から『黒棒』と答えたのがこの名の由来。以来、筑後地方をはじめ九州で黒棒はポピュラーなお菓子として定着していった。ちっごのお菓子の起源に共通しているのは、黒棒を始めとして「ふなやき」に至るまで、お母さんの手によって子供のおやつが発展したもの。素朴な甘みの奥には“母なる愛情”が込められている。
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